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月の女神

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オナガミズアオ(別名「月の女神」)



 メールで送らなければいけない仕事がたまっていたものの、それも小一時間で済ませ(適当だなあと自分でもあきれる)、今日は久しぶりに(何日ぶりだろう)完全オフ。満月の夜だというのに、15時くらいから明かりをつけなくてはいけないほど空は暗く、予報の雪ではなく、大雨が降っている。

 画像の「蛾」は、すでにこの世には存在しないのだけれど。かれこれ3週間ほど前にプチポン友のサヴァさんに送ってもらったものだ。オナガミズアオという名前の蛾を、生まれて初めて見た。

 この秋、去年に引き続き、サヴァさんがどこからか幼虫をもらってきて、大事に育て、それがメタモルフォーゼして蛹(さなぎ)となり、蝶がかえり、蛾がかえった。今もプチポンの玄関口に蛹がいる。
 サヴァさんは、蜘蛛(くも)以外の生き物はオールオッケーなのだそうだ。

 ある日、プチポンの連絡帳に「オナガミズアオの蛹が孵りました。この寒空に外に放すとたちまち命つきてしまうのは明白なので、かわいそうだけど、このままここに…」と綿々と、その見たこともない蛾のことが書かれてあり、興味が引かれた。

 曰く、オナガミズアオはヨーロッパでは別名「月の女神」と讃えられているということ。その容姿はさながらスティルス戦闘機のようとも形容されること。蛾になったオナガミズアオは食べることも飲むこともできず(口がないとか)、ただひたすら卵を産み続けるということ。しかもそれは無精卵であること…「哀れですじゃ……」と、締めくくってあった。

 およそ動物にはいっさい興味のない人生を送ってきた、プチポンの中で最も猫初心者の私だけれど(「動物、好き?」と聞かれたら、今も迷うことなく「嫌いですね」と答えると思う)、サヴァさんの熱心さにほだされて、成長したオナガミズアオを見させてもらった。

 対面してびっくり。この地球上に、こんな生き物がいるなんて。

 いや。自分が知らない生き物のほうが多いのは頭ではわかっているとはいえ、何をどう間違って、こんな不思議な生き物と対面する機会が巡り巡ってきたのか。

 蛾も蝶も。できれば遭遇せずに済ませたい。そう思っていたけど。こんな不可思議な生き物を間近に見て。地球という生命体に生かされている万物のことをふと思い、「ありがたいなあ」と素直に思った。人間は倣岸になりすぎていやしないか。何のために生きるのかとか、答えを即物的に求めすぎてやいないだろうか。ただ、この地球上に「在る」。それが答えだ。そのことを感謝し、自分の生をまっとうすればいいのではないか。人も、猫も、オナガミズアオも。

 ペパーミントグリーンの翅は、見たこともないほど純粋で美しかった。一週間後に見たときは「衰え」を感じたけれど。


 たまに通る道の脇に、大きな銀杏の樹が一本ある。頂がほんの少し黄葉したなあと思ったら、たちまち全体の葉が黄金色に染まり、さらに数日後には、落葉していた。これもまた、命の営みなのだ。

 生命ははかなくもあり、たくましくもあり。一瞬の輝きを見るものの胸に刻みつけ、散る。

 あっという間に駆け抜けていった、こっこちゃん、しゅうのことをふと思い、泣けた。なんのために生きるのかとか、疲れたなあとかしょぼいなあとか。つまりはどれも取るに足りないこと。この地球上にいることを謙虚に素直に感謝し、日々を過ごすこと。

 今週は、いきなり盛岡は「冬」になった。12月になってからでいいやとのんびり構えていたタイヤ交換も、さすがにマズいと、慌てて近くのガソリンスタンドに持ち込んだ。秋が過ぎ、冬がやってきた。この時期は少しばかり、生きることに神妙になる。母の命日ももうすぐだ。


 おまけ。オナガミズアオとほぼ同時期に孵った「イシガケチョウ」。コットンに染み込ませた蜜を吸っているところ。この造形美。
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 これは「うまくいけばひと冬越す」そう。サヴァさんがマメに世話をしている。幼虫が蛹となり、蛹がかえるところを見守っていた空蝉さんが、「本当にメタモルフォーゼするんですねえ」とか「サヴァさんって、本当にいい人ですねえ」とか、しきりに感心していた。

 6年前、たまたまサヴァさんに出会う機会がなかったら、プチポンしてる自分もたぶんいなかっただろうし、こうした蛾のことも知ることはなかっただろう。出会いの不思議さをふと思い、感謝する。サヴァさんとは「猫」とはまったく関係のない出会いだった。知り合ってほどなく疎遠となったものの、ふとしたことがきっかけで、メールのやりとりをするようになり、「ユニクロ、お得ですよ」「行ってみます」だのたわいないメール交換のついでに、「たきと一緒」のアドレスを伝えたところ、「どうして私が猫が好きだってこと、わかったんですか!」と思いがけない返信が届いたり。
 いえただ単に、うちのたきぴょんの自慢をしたかっただけです(笑)。そして、サヴァさんがみいみちゃんとびいびちゃんという2匹の猫と暮らしていることを知り、写真を送ってもらった。それが始まり。

 縁は異なもの、という話。蛾が苦手な人にはごめんなさいなエントリでした。
by amemiyataki | 2007-11-24 18:34 | 日常
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