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いろいろ思う

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さわれない、わが家のちー。それでも、かわいい。



 金曜、トリノ通院。体重がとうとう、今は亡きモリと同じくらいになってしまった。2.25キロ。
 状況は厳しい。

 食べる意欲はある。だがそれも、少しずつ衰えてきている。

 何をやっても、反応が返ってこない。先週はまだそういう状況ではなかったはずが、少しずつ、少しずつ、悲しいけれど「その時」は近づいているのかもしれない。

 もういいよ。そんなに頑張らなくても。とは言えない。ただ、一日一日、一瞬一瞬をただ「生きる」。その姿にえらいなあ、ホントにトリノはえらいねえ。ありがとうねえ。としか言えない。少しでもラクになれるように。少しでも「ああおいしかったなあ」と思ってもらえるように。みんなあれこれできることをやっているのだけれど。

*****

 診療のとき、先生はテルミー灸をていねいに時間をかけてトリノにしてくれる。そのとき、いつもたわいのないことを話題にする。
 このときも、大河ドラマの「龍馬伝」の話をした。

 「先生、演出の大友啓史さんって、盛岡出身なんですよ。先生と同じ高校」
 「大友…大友くん? ……同級生だわ」
 「うっそー! 今、ブレイクしてるプロデューサーですよ。『白洲次郎』とか『ハゲタカ』とか」
 「そういえば、高校の友達からの年賀状に、『大友君がテレビに出てるよ』ってあったなあ。
  てっきり、俳優になってるのかと思ってたけど」

 あの映像の質感がすごくいいですよねえ。など、不謹慎にもじっとしているトリノの上で会話がはずむ。

 第1回・2回と、龍馬が泥まみれで、「目や耳に泥が入って痛かったー」と福山雅治が言ってましたよー。岩崎弥太郎の香川照之も、「ここまで汚されるとは思わなかったですわー」って。などなど。

 「龍馬伝」も録画して見ていると先生。「実は私、『幕末歴女』なんですよ」
 「歴女ときたーっ! 私、自分が『歴女』って言う人、初めて見た! しかもなんで幕末!」
 ふふふふと笑う先生。「幕末大好き」
 「で、誰が好きなんですか?」
 「うふふふ…ひ・じ・か・たさん」
 「そっかー。近藤勇じゃないんですね?」
 「違います。ひ・じ・か・たさん」
 「そっかー。私も時代劇好きだけど…どれが好きっていうと…『忠臣蔵』かなあ。ところで、龍馬を暗殺した人って、結局いまだ謎なんですよね?」
 「いや。犯人わかったはず。確か龍馬を斬ったっていう刀もどこかにあったような…」
 「で、誰なんですか? 薩摩? 長州? それとも幕府?」
 「薩長ではなかったような…」
 「先生…土方さん以外、あんま興味ない?」
 ふふふふ…。

 「で、先生、こないだ言ってた食欲を刺激するツボってどこですか?」

 どちらもB型なので、話題がいきなり飛んだり飛ばしても平気。先生は、診察室にある犬の模型を指して、「肋骨のいちばん最後の下のところ。左側のほう」と教えてくれた。「肋骨って…いっぱいあるんですね」と、あほなことを言う私。

*****

 今日はなんだか、久しぶりにゆっくりできた日曜だった。プチポンショッピングの商品発送に郵便局に行ったら。隣で高齢の婦人が、昨日どこそこのポストから投函した手紙を取り戻したいと掛け合っていた。
 取り戻せるのかなあ。昨日今日は休みだからどうなのかなと見ていたら…件の手紙が見つかったようで、取り戻すための書類に、何やらずいぶんと書き込んでいた。

 母と些細なことでけんか。郵便局の帰り、ケーキ屋に寄り、限定のいちごのケーキを買って帰る。これで仲直り。おたがい、つまらないことでけんかするのはやめようね、と言ってうなずき合う。


 なんだか、今年に入ってまだ何もなしえていない。そんなふうに考えるなんて、ちょっとネガティブになっているのかもしれない。

 トリノの命の灯が少しずつ小さくなっていくのを見ているのはつらい。

 そんなことをわかさんへの、ご無沙汰メールに書いたところ、返信をいただいた。


別れは別れではありません。喜ばしい出発だと知っていても、
すぐに受け入れることは難しいでしょう。

それもすべて含んで、 彼は、一番最適なとき、瞬間を選んで
向こうの世界へ羽ばたいていくのだと思います。

最後の瞬間まで、
彼は輝いているのでしょうね。



 プチポンを長年応援支援してくださっているmito_and_tanuさんからも、やさしいメールをいただいた。

猫達は人間と違って、本当に生きることに前向きですね。 だから、猫達を世話するためにも、人間も前向きに生きていかないといけないのでしょうね。

トリノ君も毎日きっと前向きに生きているのだと思います。 具合が悪くても、やさしくしてくれるみなさんとの安心できる生活は彼にとってすばらしい毎日なのではないかと。

トリノ君が元気になってほしいと思うのは別に人のエゴではないと思いますよ。 誰もが、親しい猫達の長生きを祈るでしょうから。それは当たり前のことだと思います。

残念なのは、それを決めるのは私たちの権限ではなく、神様の領域だということですが… 
トリノ君が毎日を楽しく、みなに囲まれて過ごせることをお祈りしています。 


 本日のにゃんこ2のほうへも、お見舞いコメントを多くの方からいただいている。本当にありがとうございます。



 わかさんのメッセージを読んで、以前、先生が言った言葉を思い出した。もう何度もブログに書いていることだけど。

 死は、もう一つの生であること。この世に生まれてくるのにすんなりと生まれてくる子もいれば、難産で生まれてくる子もいる。それと同じように、死ぬときもあっさりと死んでしまう子もいれば、難産のように大変な思いをして死んでいく子もいる。悲しむのは当然だけど、あまり悲しみ過ぎないように。

 原文を掘り出すのがちょっと難儀。早く過去ログを整理しなければ。

 今、トリノは「新しい生」へ向かって、生まれ変わろうとしているのだろうか。すっかり痩せ細り、食べるのも水を自力で飲むのもままならない、この状況は、いったい何のためにトリノが受けなければいけないものなのか。

 正直よくわからないけど、きっとこの向こうには、安らかな時間がトリノに用意されている。そう信じたい。

 
by amemiyataki | 2010-01-24 18:42 | 日常
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