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アニマル・コミュニケーター

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まだまだでつね(ちー)


 寒い。昨夜帰宅したら、母がオイルヒーターをつけていた。「つっこ(ちー)が殿様のようにのびてたっけ」
 猫は寒がり。オイルヒーターそばのピンクの座布団の上で、ちーはだら~んとくつろいでいたそう。特等席を奪われておもしろくないたきは、母のベッドに。

 早くも秋の長雨的な天気。秋彼岸が過ぎ、やがて雪が降り…長い長い岩手の冬がやってくる…。「じき正月だ」と母は最近、しきりに言う。早すぎだよ。でも、気持ちはわかる~。四季ははっきりしているものの、盛岡は半年、冬じゃないかって気がするのよね。

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 金曜、グレとぜんの通院。ぜんは50g増えて5.5キロ。ふたりともインターフェロン、そして今回、ぜんはエイズノゾは処方されず、2種のレメディ。グレは採血してもらい、歯石取りの予約をとる。レメディはエイズノゾを含め3種。

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 こっこちゃんがいよいよ危ないかも…と空蝉さん。火曜の通院(インターフェロン、お灸、栄養剤、レメディ)から帰ってきてから、まったく食事をとらないという。火曜のこっこちゃんはやせ細ってはいるものの、元気だった。全身に黄疸症状が現れ、後頭部にできたハゲの部分(猛暑を避けるため入院したのだけれど、よほど家から離されたのがいやだったのか)までもが黄色だった。
 通院時に受けるダメージを考えると、できれば家でそっとしておきたい。そうだね。
 自宅点滴とレメディ。後はこっこちゃん次第だ。
 去年の7月、駐車場のタイヤ留めを枕にして行き倒れていたこっこちゃん。近づくと頭をもたげ、慌てて用意したドライフードと水にありついた。「食べたい」「生きる」。こっこちゃんのメッセージはシンプルでまっすぐだった。
 それから空蝉さんのお母さんのもとで快適猫ライフを満喫できようとは。「嬉しい」「楽しい」。小さな体で伝えてきたこっこちゃん。人生(猫生)はわからない。まさかこんなビッグサプライズ、おまけの余生が用意されていようとは。
 充分だよね。
「自信を持って(こっこちゃんは今)幸せだと言えるから」と空蝉さん。

 どうか時がやさしくありますように。

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 グレは流動食。痛いところに食べ物があたると「ギャッ」と悲鳴をあげ、飛び上がり、食べるのが怖くなってしまうという。たぶん、グラグラになってる歯もあるのだろう。食欲はあるので、ドライをすりつぶしたり、飽きのこないようバリエーションを考えて…など、みんなで工夫している。
 デビフのカロリーエースをペロリと平らげたのを見て、鶏卵をあげてみることを思いつく。

 ちょうど、おいしっくすのおためしセットが届いたばかり。その中の黄身濃いし(濃厚な新鮮たまご)を使って、人間の朝食にズッキーニ、カラーピーマン、玉ねぎを入れたスペイン風オムレツを作ったところ、大感激! 色取りの鮮やかさもまた、元気にしてくれる。
 コロンビアのバナナも「こういうのが食べたかった!」と母が懐かしがり、まいたけも味噌汁の具に使い、シャキシャキ感に感動。会員になるかどうか迷い中だけど、このくらいの量はお手ごろだし、なにより、おいしいものをラクに手に入れられる、味わえる喜びはありがたい。

 このたまごの黄身を手のひらにとると、ずっしりと重い。それだけを(グレが)食べてくれるかどうか心もとなかったので、いつものネコちゃんの牛乳をまぜ、レメディと溶かした水をさらに加えてあげてみた。グレはおいしそうに全部なめた。

※衰弱しているときの栄養の取り方などを書いた過去ログはこちら。口から取れる栄養は大事。卵の黄身の栄養価はかなり役立つこと。できれば抗生物質を使わない、自然卵を。
そういえば、牛肉だったか馬肉だったか、生食は歯石(歯垢)がつきにくいと、どこかで目にしたことがあったような。

 ネコちゃんの牛乳を教えてくださったmito_and_tanuさん、おいしっくすを教えてくださったかぁちゃんさん、ありがとうございます。

 mito_and_tanuさんのブログにある里親募集、よろしく! あぶちゃんに似てる~。

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「最近、アニマル・コミュニケーターに興味がある」と、猫友からメールをもらってから、偶然、アニマル・コミュニケーターという本を手にする機会を得る。おもしろい。するすると読める。

 スピリチュアルな話ばかりかな~と思ったけれど、今のところそういう話はなし。「動物サイキック」という肩書が不思議だけれど、著者の経験談、エピソードなどは「なるほど~」と、飼い主ならほとんど、うなずくもの、参考になることが満載。

 ショーに出たがらず、臆病なアビシニアンには「あなたは特別。特別な首輪を用意してあげるわ」と伝えると、「きらきらしたきれいな首輪をお願いね」と返事が返ってくる。それを聞いた飼い主はラインストーンの首輪を購入。アビシニアンは自信にあふれ、「自分は特別」という気持ちが満たされる。ショーでも飼い主とともに受付係を一緒にするようになり、人から注目されることが大好きになったという。

 家具を傷つけたり、問題行動を起こす猫とのコミュニケーションのとり方。たとえば、「○○をしてはダメ」と、ネガティブ(否定的)な言葉をいうのではなく、あくまでポジティブに。噛み癖のある猫に「噛んじゃダメ」の代わりに「やさしくしてね」と伝えたら、ぴたりと噛み癖が止んだとか。

 例えば、「猫刑務所」の話。
 叱っても、脅しても、霧吹きで水をかけても効き目がなかった、「ガキ大将」のトーマスという猫の場合。

 ビールなどを入れるプラスチックのケースを逆さまにして、家の中の一番目立つところに置きます。トーマスがいけないことをしたら、いったんやめさせてから「次にそんなことをしたら刑務所に入れるからね」と言うのです。その機会はすぐにやってきました。私はトーマスに、「次は刑務所に入れるよ」と通告しました。トーマスは変な目つきで私を見ながら、そのときはミッシーを追いかけるのをやめました。
 ところが四、五分もすると、またトーマスはミッシーを追いかけ始めました。そこで私はトーマスをつかまえると、部屋の真ん中にあるビールケースに入れました。すると、すぐに家中の猫が、トーマスを見に出てきました。一番弱虫の猫まで出てきています。トーマスが非常に恥ずかしい思いをしているのはあきらかでした。そして十分後には檻から出してやりました。
 その後トーマスは二度ほど刑務所に入ることになりましたが、それで充分にわかったようで、その後は他の猫を追いかけるのをやめました。何年か後に、トーマスがまた同じことを始めそうになったときには、私が「刑務所に入れるよ」というと、慌てて追いかけるのをやめるのです。
 この方法を用いるときには、<刑務所>にいる時間を短く切り上げることが大切です。そして当然のことですが、普段猫を入れて運ぶカゴを刑務所代わりに使ってはいけません。暗いところや、完全に被われたものに入れるのもよい方法ではありません。そういう場所は猫にとっては快適な場所ですから、罰効果はありません。
 ビールケースを使うのは外から見えるからです。目的は、悪いことをした猫に<恥ずかしい思いをさせる>ためにあるのですから、部屋の中央にあり、外から見えることがポイントです。そして実行する前に、猫に「もう一度そんなことをしたら、刑務所に入れるよ」と知らせておくことが大切です。


 コミュニケーションのとり方は「写真会話」だそう。イメージが伝わってきて、こちらもイメージを伝える。双方向の交信。動物たちが伝えるメッセージはシンプルで純粋。

「一緒にいて幸せ?」「どうしてほしい?」ということを聞きたい、知りたい飼い主のなんと多いことか。

 2匹の猫と暮らす訳者の文体もさることながら、著者のごく当たり前の考え方が共感を呼ぶ。


 そして今朝。朝食をとっているとちーが足元に近づき、にゃー!と声をあげる。

「どした、ちっちゃん。遊びたい?」

 ふと、頭の中に羽根のおもちゃをイメージし、ちーの顔を見つめる。
 見つめられてちーはどぎまぎしたのか、視線をそらし、すたすたとその場を去った。
 どうしてほしかったの~、ちっちゃ~~ん。
(たぶん、遊んでほしかったんだと思うんだけど、まっすぐ見つめたのがまずかったな…)

 気持ちを伝え、伝えられ。

 それは人とのコミュニケーションでもそうだと思う。あれこれ考えすぎて偏見の雪だるまをつくらないように。言葉どおりに受け止めていいと思う。

 猫に教えられることは本当に多い。
 
 
by amemiyataki | 2007-09-01 11:46 | 日常
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